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印象に残る言葉

 9月に突入しました。本来であれば秋を感じる季節ですが、全国的に記録的な猛暑に見舞われ、この影響で旭川も例年にない蒸し暑い日々となっております。うわさでは、春・夏・冬となる見方で秋がなく、急に寒くなり冬に突入するともいわれますが、本来の気候に早く戻ってほしいと願うのは、私ばかりではないはず。お互い体調管理には十分に配慮しましょう。

 さて、ある書物から『う~ん』と思わせる言葉が書かれてありましたので紹介します。この言葉は本年4月に逝去された井上ひさし氏の言葉です。劇作家・小説家・放送作家とあらゆるジャンルで活躍されていた方であり、皆さんもご存知のことと思います。

【むずかしいことをやさしく  やさしいことをふかく  ふかいことをおもしろく  おもしろいことをゆかいに  ゆかいなことをいっそうゆかいに・・・】

 作家や小説家として常に他をリードしてきた方の深いメッセージ。これは、スポーツにも通じる言葉であり、選手のみならず、特に指導者に対するメッセージであると感じました。

 私なりのスポーツに通じる解釈をすると、『やさしく』…これは、基礎・基本を意味します。次に『ふかく』…好奇心を持って掘り下げてみること。しかし残念ながら、この競技の特性はこうで、この基礎・基本は昔からこれだとマンネリのマニュアル化をして疑わない指導者がいたとすれば、ふかいところには決して踏み込めません。自らの殻を破ってあらゆる方向から確認するという好奇心が必要であると問いかけていると思います。『おもしろく』…好奇心を持って掘り下げるから、新たな発見や気付かなかったことが見えてくるため、おもしろくなってくる。『ゆかいに、いっそうゆかいに』…おもしろいから何度やっても飽きない。好きこそ物の上手なれです。誰もがイヤなこと、心無き行動には決して自己は磨かれません。それをいっそうにと更に強調しています。そして最後に『むずかしい』…このつながりがあって初めてむずかしいことができると。そして、むずかしい技をいとも簡単に自然体でやってしまう世界のトップアスリート達。『やさしく』に戻ります。この円滑なつながりが重要であると感じ取りました。

 特に、私が『う~ん』とうならされたのは、何といっても、【やさしさ(基礎・基本)】の上に【むずかしさ(高度な技術)】がピラミッド型にあるとイメージしておりましたが、実は【やさしさ】の下のもっと深いところに【むずかしさ】が存在しているのだと。改めて私の指導者としての感性に響いた言葉であり、やさしさが一番難しいと感じた今朝。

  • 投稿日:2010年9月 4日

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