柔能く剛を制す
新型(A型)インフルエンザにかかってしました。21日に発症し、十数年ぶりに40度台の高熱にうなされ、ダウンしておりました。この間、学校関係者のみならず、スキー部の子供達にも大変なご迷惑をかけました。大変申し訳ありません。熱も下がり体力も回復してきましたが、感染力が高いため25日までは人との接触は避けなければなりませんので、休業中の2日間は自主トレ形式となりますが、よろしくお願いします。
『柔能く剛を制す』という言葉。弱者が強者を倒すたとえとして多く使われる言葉ですが、どうして【柔】が弱者で【剛】が強者なのか?どこか頭の片隅に不思議の文字が残っていましたが、今日その疑問が何かすっきりしたという書物と出会えました。
著者はスポーツ界とはかけ離れた雀師。20年間無敗を誇る伝説の雀鬼との異名を得る人物である。共通点は『勝負師』というところに惹かれて書物を手に取った。彼の言葉いわく、『強さやスピードを求め、ただがむしゃらに筋力などを鍛えている人がいるが、これは大きな間違いである。〝動〟的なものが強さに繋がると勘違いしがちだが、実は〝静〟的に柔らかいものにこそ、本当の強さが秘められている。何故に…筋肉や関節の動きなど体のいたる箇所が硬い人は心も固くなると共に思考も固くなる。精神的にも肉体的にも柔軟性を欠いているアスリートは、ここ一番という重要な勝負で勝てないのである。身も心も柔軟性を持つ事により、どんな状況にも動じず冷静に対応できるという【臨機応変】、その場その場の相応しい行動と動きができるという【適材適所】そして最後にどう攻めようか、どう受けようかという思考的な【柔軟性】という考え方ができる柔らかさが非常に大切だ。』と語っていた。
さすが20年無敗を誇る人物の言葉である。毎回体調もあれば、違う相手との緊迫した空気という対戦の中で無敗伝説を続けるためには、その柔軟性なしには語れないであろう。と痛感した。
勝負事では相手や状況を『読む』という余裕の柔らかさ、対人関係では相手を『包む』という温かい柔らかさというトータル的な柔軟性がやはり『柔能く、剛を制す』につながるのだと感じた今日一日であった。